旅行医学はどういうものですか?

「「旅先での体調不良が心配……」そんな不安を解消するのが旅行医学です。
渡航中の病気を防ぐ「予防」と、万が一の際の「対策」を事前に準備し、安全な旅をサポートします。

具体的には、以下のような内容を行います。

  • 感染症の予防: 渡航先に合わせたワクチン接種や予防薬の処方
  • 各種疾患の対策: 高山病、下痢症、熱中症などの予防・アドバイス
  • 持病への備え: 常備薬や医療機器を海外へ持ち込むための英文証明書発行
  • 各種証明書の発行: 渡航に必要な診断書や接種証明書の作成

【ご利用にあたって】
旅行医学に関する診療(カウンセリング、ワクチン、診断書等)は、すべて自費診療(保険適用外)となりますので、あらかじめご了承ください。

海外渡航向け予防接種

問合せフォームから状況をお知らせください

【ご相談から接種までの流れ】

1.ご連絡: 問合せフォームから、渡航先や出発時期をお知らせください。

  1. カウンセリング: 渡航先・期間・過去の接種歴を確認の上、接種計画を立案します。
    • 基本的に、電子メールや電話でご要望を伺います。
    • 指定や過去の記録を画像でお送りいただけると参考になります
      • 母子手帳や過去の予防接種記録
      • 事業所等から指定されたワクチンのリスト
    • 何を選んで良いか分からない場合にも、お気軽にご相談ください
  2. 初回接種: 計画に基づき、ワクチンを接種します。
  3. 継続接種・証明書発行: (必要に応じて)2回目以降の接種や、英文証明書の発行を行います。

推奨されるワクチンについては次のサイトを参考にしてください。

よくあるお問い合わせ

アメリカへの留学での注意点は?

  • ポリオワクチン:経口ポリオ2回のほかに、追加で2回のIPVが必要かを確認してください
  • 三種混合ワクチン:日本の定期接種の回数は不足とされる場合がありますので確認が必要です
  • A型肝炎、B型肝炎:改めて3回接種を求められる場合は6ヶ月必要です
  • 髄膜炎菌ワクチン:ACWYワクチン(4価結合型ワクチン)とMenBワクチンもご用意可能です。
  • ワクチン接種証明書:過去の接種分についても作成可能です。事前にご相談ください。

アジア地域への渡航での注意点は?

  • 狂犬病ワクチン:最短で3週が必要です
  • 腸チフスワクチン:タイフィムブイアイ(海外のTyphimViと同製剤)を用意しています
  • A型・B型肝炎ワクチン:3回接種を求められる場合は6ヶ月必要ですが、4週2回で出発される方も多いです。出発後で中途帰国の際に、3回目の接種が奨められます。

小児への接種で注意点は?

  • 定期予防接種で、接種可能なものは全て受けてください
  • A型肝炎ワクチン:全年齢で接種可能です
  • 狂犬病ワクチン:全年齢で接種可能です
  • 腸チフスワクチン:2歳以上が対象です

三種混合ワクチン(TdapとDTaP)のちがいは?

当院では2種類の三種混合ワクチンを取り扱っております。年齢や目的に応じて、ご案内するワクチンが異なります。

  1. 取扱ワクチンと対象者
    • DTaP(製品名:トリビック®)【国内承認薬】 現在、全国的に流通量が限られているため、当院では以下の方を優先対象としております。
      • 妊婦の方
      • 小児の定期予防接種が必要な方
    • Tdap(製品名:BOOSTRIX®)【海外標準・10歳以上向け】 上記以外の10歳以上の方は、こちらをご検討ください。
      米国などへの留学の際、DTaPではなくこちらの「Tdap」を指定されることが多くあります。
      ※当院では、妊婦の方へのTdap接種は行っておりません。
  2. 2つのワクチンの違い
    • DTaP: もともと小児向けのため、成人が接種すると腕の痛みなどの副反応が出やすい傾向があります。
    • Tdap: 成人向けに成分を調整し、副反応のリスクを抑えたワクチンです(破傷風の予防効果はしっかり保たれています)。
  3. Tdap(BOOSTRIX®)接種に関する重要なお知らせ
    Tdapは世界的に広く使用されている安全性の高いワクチンですが、日本では「国内未承認」の扱いとなります。そのため、万が一副作用が発生した場合の公的な補償制度(救済措置)が国内承認薬とは異なります。あらかじめご了承の上、ご予約をお願いいたします。

海外渡航前に狂犬病ワクチンを接種すべきでしょうか?

推奨します。
曝露前接種の最大のメリットはこの2つです。

  • 抗狂犬病免疫グロブリン(RIG,血液製剤)の投与は不要
  • 狂犬病ワクチンの追加(曝露後接種)は2回(0日、3日)で完了

以下に当てはまる方は、渡航前の狂犬病ワクチン接種を強く推奨いたします。(曝露前接種)

  • 狂犬病の流行地域(アジア、アフリカ、中南米など)へ渡航される方
  • 中〜長期滞在される方(赴任、留学など)
  • 医療機関へのアクセスが悪い地域(農村部や自然の多い場所など)へ行く予定がある方
  • 動物と接する可能性が高い活動(研究、ボランティアなど)をされる方

(参考)狂犬病の発生が無い地域

アイスランド オーストラリア ニュージーランド フィジー諸島 ハワイ グアム 
イギリス アイルランド スウェーデン

海外で犬に咬まれ曝露後接種を受けました、続きの接種はできますか?

可能です。
ただし、接種を受けたワクチンの種類と回数を確認してください。

  • Rabipur、ChiroRab、RabAvert(PCECV)
    そのまま国内未承認製剤のラビピュールで継続可能です。
  • Verorab(PVRV)、Speeda(PVRV)
    WHOの基準に基づき、海外製のワクチンからラビピュールへの切り替えは安全かつ有効とされていますので、安心してご継続ください。
    日本国内ではこれらのワクチンは承認製剤として流通しておらず、現在当院でも取扱いがありません。ラビピュールへの切り替えについて、添付文書には記載がありません。
    ただし、WHOのPosision Paperには「ワクチン製品を変更することは、そのような変更が避けられない場合には許容される」とあり効果は得られると見込まれます。
    (参考)Rabies vaccines: WHO position paper – April 2018

対応している主なワクチン

対象疾患(ワクチン)

費用

在庫

説明

麻しん・風しん

(MRワクチン)

11,000円

常備

予防接種を2回受けていない、又は接種既往が不明の場合にはお勧めします

髄膜炎菌

(メンクアッドフィ;ACWY)

25,850円

要問合せ

アメリカ、イギリスへの留学の際に接種の証明を求められることも。

A型肝炎 (エイムゲン)

8,250円 (2026年4月1日から16,500円へ改定)

常備

特に40歳以下。

B型肝炎

(ビームゲン)

6,600円

常備

コンタクトスポーツを含め、血液に接触する可能性のある方

破傷風

4,400円

常備

冒険旅行などでけがをする可能性の高い方

狂犬病

(ラビピュール)

17,600円

常備

イヌやキツネ、コウモリなどの多い地域へ行く人で、特に、近くに医療機関がない地域へ行く人動物研究者など、動物と直接接触する人

ポリオ

(イモバックス)

11,000円

要問合せ

アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタンおよびその周辺国に渡航される方

腸チフス

(タイフィムブイアイ)

10,450円

常備

汚染された飲食物を介して感染。衛生水準が悪い地域に多く、南アジアや東南アジア、中南米やアフリカでも発生がみられます

日本脳炎

(ジェービック)

7,700円

常備

主に東南アジアでブタを飼っている農村部に長期滞在される方。

1980年以前の方は抗体が少ない方が多く、小児定期予防接種が完遂できていても1回接種を検討してください。

ダニ媒介脳炎

(タイコバック)

16,500円

要問合せ

マダニに刺されて発症する病気です。ヨーロッパで多く見られますが、日本国内でも散見されるように。

黄熱

当院では接種していません。 検疫所のほか少数の施設で接種を行っていますのでご確認ください。 (黄熱の予防接種機関一覧

輸入ワクチン(国内未承認製剤)

ワクチン名

費用

在庫

説明

コレラワクチン

DUKORAL®

13,200円

要問合せ

2回の内服。 前後1時間は絶飲食が必要です。

A型・B型肝炎混合ワクチン 成人用

Twinrix®

16,500円

要問合せ

3回接種(初回、7日目、28日目)

→12か月後の接種で10年以上の維持

A型肝炎ワクチン

成人用

Havrix®

13,200円

要問合せ

1回の接種で2週後には十分な抗体が獲得できます。 →12か月後の接種で10年以上の維持

三種混合ワクチン

T-dap

Boostrix®

9,900円

常備あり

主に百日咳の予防です。

留学時、お産の見舞いや手伝いの為に病院に行かれる際に必要なことがあります。

髄膜炎菌ワクチン(MenB)

BEXSERO®

25,850円

要問合せ

欧米へ留学し寮生活をする場合、髄膜炎ワクチンの接種が求められます。ACWY群(メンクアッドフィ)とB群(BEXSERO)の両方が必要な学校が増えています。

ワクチンの紹介

ダニ媒介性脳炎ワクチン

マダニに刺されて発症する病気です。ヨーロッパで多く見られますが、日本国内でも散見されるようになりましたので販売に至ったとのことです。

製剤名

タイコバック

料金

16,500円

スケジュール (通常)

1回目

0日目

2回目

1から3ヶ月後

3回目

2回目から5から12ヶ月後

追加

3回目の3年後、以後16才から60才で5年ごと、60歳以上では3年ごと。

スケジュール (急速)

1回目

0日目

2回目

2週間後

3回目

2回目から5から12ヶ月後

追加

3回目の3年後、以後16才から60才で5年ごと、60歳以上では3年ごと。

狂犬病ワクチン

製剤名

ラビピュール

料金

17,600円

スケジュール

1回目

0日目

2回目

7日目

3回目

21日目もしくは28日目

A型肝炎ワクチン

未接種の方:基本的には3回接種が必要ですが、渡航までの日程の制約で2回接種となることがあります
以前に接種がある方:以前の接種状態によります。ご相談ください。

製剤名

エイムゲン

料金

8,250円 (2026年4月1日から16,500円へ改定します)

スケジュール

1回目

2回目

1回目から2週から4週後

3回目

1回目から24週後

B型肝炎ワクチン

未接種の方:基本的には3回接種が必要ですが、渡航までの日程の制約で2回接種となることがあります
以前に接種がある方:以前の接種状態によります。ご相談ください

製剤名

ビームゲン

料金

6,600円

スケジュール

1回目

2回目

1回目から4週後

3回目

1回目から20週から24週後

破傷風トキソイド

25歳くらいまでの方:小児定期予防接種が完遂できている方は不要と考えます
※三種混合ワクチン、二種混合ワクチンに破傷風トキソイドが含まれています

30歳くらい以上の方:破傷風トキソイドを10年以上接種していない方は最初からのやり直しと考えてください

製剤名

破傷風トキソイド

料金

4,400円

スケジュール

1回目

2回目

1回目から3週~8週後

3回目

1回目から1年~1.5年後

A/B型肝炎ワクチン(Twinrix®、国内未承認)

製剤名

Twinrix® (A/B型肝炎ワクチン)

料金

16,500円

スケジュール

(通常)

1回目

2回目

1回目から4週後

3回目

1回目から6ヶ月後

スケジュール

(Rapid)

3回目まででも効果は数年維持できます

1回目

2回目

1回目から1週後

3回目

1回目から3週後

4回目

1回目から12ヶ月後

その他のワクチン

上記にないワクチンについてはお問い合せください。

高山病予防

マチュピチュやエベレストなど、高地への旅行や登山の前に高山病予防薬の処方を希望される方が増えています。
当院では院内処方でダイアモックスを採用しています。

ただし、現在服用中のお薬との組み合わせによっては、使用を避けた方がよい場合もありますので、服用中の薬がわかるもの(お薬手帳など)をご用意ください。

費用:
診察とダイアモックス10錠を合わせて5,500円(消費税込)です。

ご不明な点は、お気軽にお問い合わせください。

説明と同意書の印刷はこちらから。

オンライン診療についてはお問合せフォームからご相談ください。

英文診断書・証明書

料金

当院で接種したワクチンの内容

無料(当院書式に限る)

他院で接種したワクチンの内容

5,500円 ※内容が複雑な場合は要相談

抗体検査結果(他院実施分も可) ※検査結果の原本を持参してください

要相談

スペイン、フィジーへの留学時に必要な診断書

5,500円 ※各大使館規定のものに限る

英文証明書、診断書(簡易なもの)

5,500円 ※内容が複雑な場合は要相談

予防接種の内容や抗体検査結果の証明については事前にメールでご相談いただけますとスムーズです。画像で母子手帳の予防接種欄等をお送りいただけると助かります。